サービス管理責任者の業務が勤務時間内に終わらない場合でも、個別支援計画や支援記録などを自宅へ持ち帰って進めることを前提にしてはいけません。
- 現場支援が続き、書類作成に集中する時間を確保できない
- 時間外に行った作業が労働時間として記録されていない
- 個人情報を含む資料やデータの管理方法に不安がある
個人情報を含む業務は職場外へ持ち出さず、勤務時間内に完結できる体制を整えることが基本です。
業務が終わらないときは、サービス管理責任者個人が自宅作業で補うのではなく、労働時間、業務量、期限、役割分担を職場全体で見直す必要があります。
就労支援事業を運営するセルフ・エーが、サービス管理責任者の仕事が時間外へずれ込む背景と、持ち帰り仕事を防ぐための確認点を整理します。

サビ管の持ち帰り仕事を前提にしてはいけない理由

持ち帰り仕事とは、勤務先で終わらなかった業務を、自宅など勤務先以外の場所で行うことです。
会社の制度として認められ、労働時間や情報管理のルールが整備された在宅勤務とは異なります。
厚生労働省のガイドラインでは、使用者は労働者の始業・終業時刻を確認し、適正に記録することとされています。
会社から明示または黙示の指示を受けて行った作業は、自宅で行ったという理由だけで労働時間から除外されるものではありません。実際に労働時間に当たるかは、指示の有無や業務の状況などを踏まえて個別に判断されます。
また、サービス管理責任者が扱う資料には、利用者や家族の氏名、障害、病歴、服薬、健康状態、生活状況などが含まれる場合があります。
障害や病歴などは、個人情報保護法上の要配慮個人情報に当たり、事業者には必要かつ適切な安全管理措置が求められます。
持ち帰りを防ぐために必要なのは、本人の注意だけではなく、勤務時間内に業務を終えられる仕組みと適切な情報管理です。
※参考サイト
厚生労働省|労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
個人情報保護委員会|個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン
勤務時間外へずれ込みやすいサビ管業務
次の業務には、利用者情報が含まれる場合があります。
そのため、自宅へ持ち帰る業務として扱うのではなく、職場内で取り組む時間を確保しなければなりません。
個別支援計画の作成と見直し
個別支援計画は、アセスメント、本人の希望、支援記録、モニタリング結果などを整理して作成します。
情報を確認しながら検討する時間が必要です。現場支援との兼務などにより作成時間が確保されていないと、勤務時間内に終わらない場合があります。
更新時期が重なることも見込み、あらかじめ作成時間を勤務予定へ組み込む必要があります。
モニタリングや面談の準備
モニタリングや面談の前には、それまでの支援内容や目標の達成状況、本人の希望、生活状況の変化などを確認します。
準備を面談直前に行う運用では、ほかの業務と重なりやすくなります。
面談日だけでなく、記録を確認して内容を整理する時間まで予定に入れておくことが必要です。
支援記録や会議録の確認
支援員や職業指導員が作成した記録の確認、会議録の整理、関係機関と共有する内容の確認も、サービス管理責任者の業務に含まれる場合があります。
誰が情報を整理し、誰が最終確認するのかが曖昧だと、確認作業が一人に集中します。
記録の入力項目や確認手順を統一し、担当範囲を明確にすることで、勤務時間内に進めやすくなります。
行政書類や請求に関する確認
障害福祉サービス費請求、変更届、加算に関する書類などを現場で広く担当する体制では、締め切り前に業務が集中する場合があります。
サービス管理責任者が確認する範囲と、本部・専門部署が担当する事務手続きを分けておくことが必要です。
提出期限と担当者も共有しておけば、直前になって確認作業が集中する状態を防ぎやすくなります。
サビ管業務が勤務時間内に終わらない背景
書類作成の時間が確保されていない
支援員業務や職業指導業務を兼務し、作業支援に入る時間が増えると、個別支援計画やモニタリングに使える時間が少なくなる場合があります。
現場支援に関わること自体が問題なのではありません。
兼務の範囲と書類作成の時間を同時に決めていないことが問題です。予定表に書類作成時間を設定し、その時間をほかの職員とも共有する必要があります。
業務量や残業時間が職場に共有されていない
勤務時間外に行った作業を申告しなければ、勤怠記録上は業務が時間内に終わっているように見えます。
その結果、管理者や法人本部が業務量を正しく把握できず、担当範囲や人員体制を見直すきっかけを失う可能性があります。
サービス管理責任者個人の責任感で不足時間を補うのではなく、実際にかかった時間を職場へ報告することが必要です。
期限と進捗を共有する仕組みがない
個別支援計画の更新日、モニタリング、会議、提出書類の期限をサービス管理責任者だけが把握していると、業務が集中しても周囲が気づきにくくなります。
共有カレンダーや進捗表を使い、管理者、支援員、職業指導員、本部担当者が必要な範囲で進行状況を確認できるようにします。
共有する内容や閲覧権限は、職場の情報管理ルールに従って設定します。
持ち帰り仕事がもたらす労働時間と情報管理の問題
実際の労働時間が見えなくなる
勤務時間外の作業が申告されていない状態では、職場が実際の労働時間を把握できません。
業務量が適切か、残業が特定の職員に集中していないかを判断することも難しくなります。
持ち帰り仕事が疑われる場合、職場は労働者本人の自己申告だけに頼らず、必要に応じて実態を確認し、労働時間を補正することが求められます。
勤務時間内に終わらない状態が続く場合は、かかっている時間と業務内容を勤怠記録や日報に残し、管理者へ共有することも検討しましょう。それでも改善されない場合は、勤務先の相談窓口や都道府県労働局へ相談する方法もあります。
利用者情報の漏えい・紛失につながる
個別支援計画、アセスメント、モニタリング、支援記録などには、利用者や家族の個人情報が含まれます。
障害、病歴、服薬、通院状況、健康状態など、特に慎重な取扱いを要する情報が含まれることもあります。
これらの資料やデータは、個人の判断で職場外へ持ち出さないことが前提です。
職場が定めた管理方法、アクセス権限、保存場所を守り、勤務先の環境で取り扱います。
休息と仕事の境目がなくなる
自宅でも業務を続ける状態になると、勤務を終えた後も十分に休めません。
短時間の作業でも繰り返されれば、睡眠や家庭生活、翌日の勤務へ影響する可能性があります。
「自宅で少し進めればよい」という考えを持たないようにし、勤務時間内に業務を終えるための時間配分と担当範囲を見直しましょう。

セルフ・エーの管理システムと本部サポート体制

セルフ・エーでは、個別支援計画やケース記録に管理システムを使用しています。
また、障害福祉サービス費請求や行政への提出書類を本部・専門部署が支援し、現場と業務を分担しています。
サービス管理責任者による確認や書類作成がなくなるわけではありません。
管理システムと本部・専門部署との分担により、個人情報を含む業務を職場外へ持ち出さず、利用者の目標や特性に応じた支援へ取り組みやすい体制を整えています。
配属先の具体的な業務範囲、現場支援に入る頻度、書類作成時間の確保方法、残業の取扱いは、面接でご説明します。是非この機会に求人サイトをご覧ください。
まとめ
サービス管理責任者の持ち帰り仕事は、書類作成時間の不足、現場業務との兼務、業務量や期限の共有不足などが重なったときに発生する場合があります。
ただし、個別支援計画、アセスメント、モニタリング、支援記録など、利用者や家族の個人情報を含む業務を職場外へ持ち出すことを前提にしてはいけません。
持ち帰り仕事を防ぐには、勤務時間内の作成時間、業務量と期限の共有、役割分担、労働時間の適正な記録、情報管理の徹底を職場全体で進める必要があります。
相談しても時間外労働や持ち帰りを前提とする状態が改善されない場合は、業務分担と情報管理体制が整った転職先を探すことも選択肢の一つです。


持ち帰りを前提としない職場を探している方へ
セルフ・エーでは、管理システムと本部サポートを通じて、現場に事務業務が集中しないよう分担しています。
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